講演会開催:〜京都初・木造4階建て〜<1月24日>
- 演題:“京都初”京都木材会館・木造4階建ての魅力
- 講師:木四郎建築設計室 奥田辰雄氏
- 日時:平成27年1月24日(土)午後4時~6時
- 場所:京都木材会館(京都市中京区西ノ京小倉町138)
- 参加者:関係者60名
- 主催:特定非営利活動法人 京都森林・木材塾
- 協力:(一社)京都府木材組合連合会、京都府産木材認証制度運営協議会
1. 写真
会場受付
林理事長開会挨拶
木四郎建築設計室 奥田氏の講演
活発な意見交換
玉井顧問閉会挨拶
現・京都木材会館
耐火集成材使用のラーメン構造
外観パース(11月竣工予定)
2. 参加者の感想・意見
(1)京都産木材を100%使用し、地元の設計事務所・工務店が参画して建て替えるということで、画期的なことと思います。これが、更に拡がるよう協力したい。
(2)京都の“木”の文化を次世代に伝えるため、この木造4階建てを広く発信していきたい。
3. 業界新聞記事
建設タイムズ
建設経済新聞
日刊木材新聞
「京都の林業」No634 平成27年3月15日
”京都初”京都木材会館・木造4階建ての魅力
京都木材会館(京都市中京区)の老朽化が目立ち始めたため、所有する京都木材協同組合が”京都初”となる木造4階建てに建て替えることになり、1月24日、本塾主催で木造4階建ての魅力について講演会を開催いたしました。講演会は木四郎建築設計室一級建築士の奥田辰雄氏を講師に迎え、同会館の建て替え計画とその魅力について説明いただきました。
木四郎建築設計室奥田氏の講演
新たな木材会館は、国の「京都産木材による京都木材会館プロジェクト」として、平成26年度木造建築技術先導事業に採択された。採択では構造材に京都産木材を100%使用し、地元の設計事務所・工務店による中層の耐火木造建築。1階はテナントが入り、2階に組合事務所・会議室、3階〜4階は賃貸住宅(10戸)を配置する。
現・京都木材会館
建物は延べ床面積約750平方メートルで、杉、桧丸太282立方メートルを使用する。1・2階は純ラーメン構造で耐火集成材を使用、3・4階は木造軸組構造で、外壁に可変式ルーパを用い、ファサードにも木質の意匠として、建物全体で“木”を感じられるようにする。
外観パース(11月竣工予定)
特に、1・2階は木を見せる耐火部材(木 材+石膏ボード+木材からなる認定部材)はシェルターが開発した「COOL WOOD」で国内初の2時間耐火純ラーメン構造とする。
最後に奥田氏は「京都府産木材を使用し地元で設計・施工する上、使用できる部材の制約など課題が多いため、設計者や施工者の理解が必要となりハードル高い。今回のプロジェクトをオープンにして大規模な木造建築物の普及に貢献するとともに、木の文化を次世代に伝えて行くためにも広く発信していきたい」とし、「耐火木造技術を建築関係者や一般の人々に理解してもらうため、工事中の構造見学会や竣工見学会を企画したい」と締めくくりました。
11月竣工を目指し、既に工事が始まっています。本塾としても、古都・京都が木造建築物であふれる街となるよう活動いたしますので、ご協力ください。
(特定非営利活動法人「京都森林・木材塾」理事長 林 昌也)