「林業再生・木づかい運動による地球温暖化防止対策」講演会(2月)
< 安全対策を徹底し、規模を縮小し開催 >
- 日時:令和4年2月5日(土)午後1時30分~4時40分
- 場所:ルビノ京都堀川(京都市上京区東堀川通下長者町3-7)
- 講師・演題
- 岩井吉彌氏(元 京都大学教授、京都北山林業家)
演題:日本林業の実態と新しい森づくり - 川井秀一氏(京都大学名誉教授、京都大学生存圏研究所特任教授)
演題:木づかいで森林・林業の再生を
- 岩井吉彌氏(元 京都大学教授、京都北山林業家)
- 参加者:府民など20名 <取材:東洋木材新聞>
- 主催:特定非営利活動法人 京都森林・木材塾
- 協力:京都府森林組合連合会、(一社)京都府木材組合連合会
開会あいさつ
林理事長挨拶(元気な森林づくりを目指して頑張りたい)
司会進行(八木広報担当)
岩井先生の講演
岩井先生(わが国林業は育林・伐出に費用がかかる)
国際的視点を交えて執筆(著者:岩井先生)
講演を熱心に聴く参加者
意見交換(林業:安定した生活ができる収入を)
川井先生の講演
コロナで府の木材需要が高まったが、素材生産量は減少
木材を利用して健康で快適な住まいづくり
様々な施設でスギ材が利用されている
意見交換(身体に良い木材をもっと使おう)
閉会
芦田役員挨拶(林業は厳しいが、協力して頑張りたい)
講演概要、意見・感想
(ⅰ) コロナ感染者が急拡大(全国10万人)しているが、地球温暖化対策は一刻の猶予も許されないということで開催されたとのこと。具体的事例による問題提起があり非常に有意義であった。
(ⅱ) 岩井先生:諸外国の林業・木材産業と比べると、わが国は温暖で雨量が多く雑草が茂り、育林費用が膨大(10倍)にかかる。また、地形が急峻なため伐出費用も高くつく(3倍)。これからは常識にとらわれない、新しく多様な考えで林業をしていく必要ある旨、指摘される。
(ⅲ) わが国では、森林所有者の8割が森林放置。このため、森林環境税(国、府)により森林整備や木材利用等実施されているが、林業労働者は減少しており、抜本的対策が必要である。
(ⅲ) 川井先生:ウッドショックで、府内産木材需要が前年比140%と急増にも関わらず、素材生産量は前年比80%に減少し、木材不足が深刻となった。社会的共通資本としての森林と産業としての林業の持続と自立について考える必要がある旨、問題提起される。
(ⅳ) スギ材の内装は、睡眠や喘息、アトピー、風邪などに改善が見られるとのこと。スギ材のラボスケールでの実験や内装リホームにおける空気室の調査、生理・心理など実験の紹介があった。
(Ⅴ) 昨年度、コロナの関係で講演会が中止した関係から、安全対策を徹底して開催した。非常に有意義な講演で、参加者からはお礼の言葉があった。久しぶりの講演で両先生も喜んでおられた。
岩井先生の講演要旨(PDF形式 : 726KB)
川井先生の講演要旨(PDF形式 : 598KB)